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ひそひそ話 |
先日のプールがいけなかったか、ふたりして風邪をひいた。 金曜の夜、入浴中に突然あきのすけが吐きそうなそぶり。こちらでも流行っているらしい嘔吐下痢症か?と、とにかく服を着せて熱を測ると37度台後半。彼は熱性けいれんの既往があるのでこんな時は要注意、日本から持参したけいれん止めの座薬を入れる。30分後、さらに熱は上がり38度台突入。熱さましの座薬を入れる。なんでこの人はいつも週末とか夜に具合が悪くなるかなあ。 さいわい薬が効いて楽になったのか、おとなしく眠りについてくれた。
翌朝目が覚めると、私の声が出なくなっていた。微熱もあり。あきのすけは機嫌良くしているがまだ37度台の微熱あり。土曜日だけど診てもらえるかな、とホームドクターに電話してみるが、日本語受付は留守電、代表番号はどうも自動的に911(救急)に転送されてしまうらしく???そこまで緊急の症状じゃないからここに電話してるんじゃないのさあ。 慣れない医療システムって本当に不便。 これはもしかして、ERに行かないと?と思っていたら、あき父のストップがかかった。 「外はいま雪が降ってるし、予約なし・重症度順のERなんて何時間待たされるか分からない。行くのは何時でもOKなんだから、家でおとなしくして様子を見たほうがいいんじゃないか」…正論。でもちょっと、興味あったんだけどなあ(^ ^;)
そう言った手前、かどうか、唯一健康体のあき父、食事の支度・買い物・掃除・オムツ交換etc.と大活躍してくれました。せっかくの休日なのにごめんね。
さて声が出ないと、いろいろ普段と勝手が違う。 いたずらしていたパソコンを取り上げられ癇癪モードに入ってしまったあきのすけ、差し出されたコップを叩き落としリンゴジュースがテーブルにバシャ。(- -メ) 「いいかげんにしなさーい!」と普段なら母の雷が落ちる場面だが…。怒鳴る代わりに悪いおててをパチンと叩き、ぐっと睨みつける。紙ナプキンで自らこぼれたジュースを拭き始めるあきのすけ。うん、怒鳴りつけるよりよっぽどこっちの方が有効かも。 おやすみ前は絵本を読んでもらわないと気がすまない。仕方がないので膝に乗せてささやき声で読んで聞かせる。ちゃんと読み終わったところで次のページへ。好きなことは、小さい声でもちゃんと聞こえてるんだなあ。
そういえば小学校のとき、生徒が騒いで言うことを聞かないときは敢えて大声で注意したりしないで、ただ黙って待ってるんだ、っていう先生がいたっけ。当然飛んでくるべき先生の怒声が聞こえないので、不思議に思って振り向くと、先生は腕組みをして黙って目を閉じている。怒られるよりかえって怖い気がして、教室はいつか嘘のように静まり返る。 確かに、大声で応戦すると、互いにだんだんヒートアップして、しまいには手が出たり泣きが入ったり、後味の悪いことになる。でも、待つって、勇気と忍耐の要ることだ。子供を信じる気持ちも必要だ。人の親になった今、あの先生は偉かったんだなあ、と思う。
二日間のんびりさせてもらったおかげで、ようやく少し声が出るようになってきたけれど、もうしばらく「ひそひそ話」を続けてみようかな、と思っている。
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