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AUTISTICな日々
長男A太郎のキャッチコピーは「世界に通用する自閉症児」。大学生になり親元を離れて寮生活をしています。定型発達の次男Q次郎は反抗期真っ盛り、サッカーに明け暮れる日々です。気まぐれ更新のため、コメントを頂いてもすぐにお返事できない場合があります、ご了承ください。


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    普段はせいぜい2、30アクセスしかない、身内と友人しか見ないしょぼしょぼブログなのに
    11/27(火)のアクセス数が400越えしててビックリ。
    なにごと?!炎上しているわけじゃなさそうだけど…?と思ったら、
    自分でも書いたことを忘れていた
    この過去記事へのアクセスでした。

    ミクログリアと自閉症
    http://akihaha.blog17.fc2.com/blog-entry-441.html


    ヤフーニュースで

    <自閉症>脳内で免疫細胞活発化 抑制で治療に道
    毎日新聞 11月27日(火)2時31分配信

    なんていうセンセーショナルな見出しのニュース記事が配信されたので
    検索サイトから飛んできてくださった方が大勢いらっしゃったみたいです。

    私もこういうニュースが出ていることはある方から教えていただいたんですが
    あー、また例によって
    実験事実から飛躍したタイトルで煽ってるなー、これだからネットニュースは…
    と思ってスルーしていました。


    まず、ヤフーニュースに配信された毎日新聞の記事(全文引用)


     自閉症の人の脳では、そうでない人と比べてある種の免疫細胞の数が増え、その活動も活発になる傾向があることを、浜松医大と中京大などのグループが臨床研究で確かめたと発表した。この細胞の働きを抑えることができれば、自閉症の治療や予防法の開発につながるという。米国の精神医学専門誌(電子版)に27日、論文が掲載される。

     研究グループは自閉症の人たちのNPO法人「アスペ・エルデの会」(名古屋市)の協力を得て、18~30歳の自閉症男性20人の脳の様子を、浜松ホトニクスが開発した特殊なPET(陽電子放射断層撮影)装置で観察し、自閉症でない男性20人と比べた。すると、自閉症の人では脳内の損傷修復を担う免疫細胞の「ミクログリア」が各部位で一様に多く、活発になっていた。

     ミクログリアは胎児期に脳に定着すると考えられている。研究グループは、自閉症の人は複数種類の神経で情報伝達がうまくいかないことを確かめており、これにミクログリアの異常が関わっているとみている。浜松医大の森則夫教授(精神神経医学)は「症状との関係が分かれば、働きを抑える治療が可能になると思う」と話す。


    この研究で明らかになった事実は
    「自閉症者の脳内ではミクログリアの活動が活発化している」
    ということです。

    活発化している、というのを、何を指標にして評価したのか
    私はPETという装置はよく知らないし、記事中では言及されていませんが。

    ミクログリアが活発化している、ということと
    自閉症者の脳神経で情報伝達がうまくいっていない、というふたつの現象が同時に起こっている、という時に
    そのふたつの現象に本当に関連性があるのかどうか、
    どちらが原因でどちらが結果であるのかは
    この記事の内容だけでは解りません。
    この研究グループが「関わっていると“みている”」だけです。
    それを裏付ける追加の実験データなり、他の論文なりが必要です。

    森教授は「症状との関係が分かれば、働きを抑える治療が可能になると思う」とコメントされています。
    関係が分かれば、という前提付きです。つまり、まだ分かっていない。
    もしかしたら関係ないかもしれない。
    分かっても、治療に結びつかないかもしれない。

    それを一足飛びに、明日にも治療法が開発されるかのような見出しをつけてぬか喜びさせるのはどうなんだろう…
    と思っちゃいます。

    きっと、タイトルに「?」がついてれば良かったんですね。スポーツ新聞みたいに。


    同じ内容を報じた日刊工業新聞の記事はこうです。


     浜松医科大学や中京大学などの研究グループは26日、自閉症患者の脳内には「ミクログリア」と呼ぶ細胞が過剰に活性化していることを明らかにしたと発表した。
     陽電子放射断層撮影(PET)で自閉症患者と健常者の脳内を詳細に調べ、自閉症患者の脳内の広範な部位ではミクログリアの細胞数が増え、活性化が頻繁に起こっていることを確認した。これらの異常は胎児期に起こっている可能性があるという。自閉症の病態解明への貢献が期待される。
     ミクログリアは、脳内にある神経細胞以外の細胞であるグリア細胞の一種。通常は神経細胞の修復を助ける機能を持つとされる。ミクログリア異常と自閉症との関連性を指摘する報告は、小脳など特定の部位に限定した研究は存在した。しかし、生きた脳を使って脳全体を調べた研究はなかった。


    そう、この論文の新規性は、「生きた脳を使って脳全体を調べた」ことにあるんです。
    ですからこの論文に対する評価はあくまで「病態解明の一助」
    自閉症者の脳内で起こっている現象のひとつを明らかにした、ということにとどまるのでは。

    研究によって得られた事実は客観的で不動のものです。
    でもそれをどう解釈し意味づけするか、には、論文を書いた研究者の主観というバイアスがかかります。
    ネットや新聞の記事になる際には、研究者から話を聞いた記者の主観が入ります。
    その過程で伝言ゲームのように情報が歪められている可能性を、受け取る側は常に心にとめて
    途中経過をすっ飛ばした希望的観測のみに踊らされないようにしたいと思います。


    浜松医大・中京大グループの今回のお仕事はもちろん大変大きな意義のあることですし
    協力されたアスペ・エルデの会の皆様にも、心から敬意を表したいと思います。
    先の記事で取り上げたように、ミクログリアと自閉症になんらかの関連性がある可能性は高いと思いますので
    今後の研究の進展を期待を込めて見守りたいと思います。


    本当はネット記事でなく元論文を読みたいところですが
    いち主婦だと入手するのも難しいんですよね…
    「米国の精神医学専門誌」としか書かれてないし。
    (まさか書けないくらい無名な怪しい雑誌、なんてオチはないと思いますが)
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    【2012/11/30 10:42】 研究動向 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0)

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