困るのは間違い電話が時々かかってくることだ。 アメリカ人は電話を掛ける時、いちいち自分から“This is ○○ speaking.”なんて名乗ったりしない(ああ、役に立たない受験英語)。いきなり“Laurie?”とか“Kim?”とか呼びかけてくる。 最初はそれがわからず、しかもたまたま息子の入学手続きの担当者と同名だったため“Hi, Laurie.”と陽気に返事をしたら先方はしばし沈黙。なんてこともあった。
昨日のこと。電話を取ったら、女性の甘ったるい声で“Sherry?”と呼びかけられた。 “No. This is not Sherry.”(違います、シェリーじゃありません)と何回か言い直したら、 “Who are you?”(あんた誰?)ときた。なんで間違い電話の相手に名乗らなきゃいけないのよ、そんな筋合いないわよ、と考えていたら黙って切られた。 いくらこっちが英語の通じない相手だからって、間違えましたごめんなさい、くらい言いなさいよ失礼な。と憤慨していたら、夫に 「“You have wrong number.”(番号間違えてますよ)って言えばよかったのに。おおかた、恋人のところに別の女性がいるとか思われたんじゃない?」と言われた。 そのひとことが、知ってはいてもとっさに出てこないのよねえ。 忘れないように、さっそく電話の横にメモを貼っておいた。 そうか、TEACCHの絵カードって旅行英会話集だったんだ。