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いちねんせいのいちにち |
卒園式の少し前頃から、あきのすけが情緒不安定になった。 大パニックこそ起こさないものの、 日常の指示にいちいち逆らってみたり、 「オハナシの世界」に入りこんでしまったり、 弟を小突いてみたり。
保育園を卒園して、小学生になるということ自体には納得している。 ランドセルも机も、うれしそうにしていた。 「そんなこともできないんじゃ、小学生になれないよ」と脅すと、べそをかいている。
…そういえば、 逆に何ができれば小学生になれるのか、 そもそも小学校って何をするところなのか、 きちんと説明したことなかったなあ。 支援級の見学や、コーディネーターの先生との面談には行っているけれど、 交流級での、「いわゆる普通の」学校生活については、 あきのすけにとっては全くの未体験ゾーンだ。 「入ってからのお楽しみ」でワクワクできる体質じゃないんだもんなあ。
「小学校ってこんなところ」って、幼児向けに紹介しているような本の一冊や二冊、 ありそうなもんだけど。
…と、本屋に行ってみた。 新入学・入園シーズンだけに、それらしき本が並んでいる。 何冊か手に取ってみたけれど…。 「ランドセル買ってもらってうれしい。これ背負って学校に行くの楽しみだなあ」 おしまい。的なものばかり。 じゃあ幼児教育雑誌はどうだ? 「入園準備号」読み書き算数、生活習慣チェック、…だけ。
みんな、それでいいのか?! いいんだろうなあ、きっと、定型の子はそれで。
困った時のAmazon頼みでようやく探し出した一冊がこれ。
いちねんせいのいちにち おか しゅうぞう作 ふじた ひおこ絵 佼成出版社
うちの学校は集団登校じゃないとか、細かい点はどうしても実際と違うので 「予告入りすぎてかえって混乱しないか?」とあき父は心配したが たぶんその程度のマイナーチェンジは、 いまのあきのすけなら説明すれば解ってくれると思う。
実際読んでみると、 ただ時系列に小学校生活を紹介しているだけでなく、 短い中にも登場人物の個性がしっかり書き込まれていて お互いの得意不得意を認め合い助け合って、とても良い友達関係ができている。 あきのすけにも、こんなお友達ができたらいいね。
毎日熟読しているあきのすけ、少しは不安は解消されたかな?
自治会PTAの通学路点検、 学童保育の新入生歓迎会、 とーっても緊張してたみたいだけど、そんな行事もなんとか無事終了。 あとは入学式を待つばかり。
支援級、交流級、学童保育にご近所さん、 たくさんの新しい先生とお友達、名前を覚えるだけでも大変だ。 当分の間、いろいろあるんだろうなあ。 母ちゃんも、胃薬握ってがんばるよ。
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