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不条理… |
大阪から、わざわざ岡山まで出てきて、通りすがりの見ず知らずの人を線路へ突き落とす。 被害者の方は我々夫婦と同年代、幼いふたりの子…なんだか他人事とは思えない。 家族を愛し、真面目に働き、誠実に生きてきたのに、 誰でもよかったなんて、たまたま列の一番前にいたからなんて、そんなことで殺されちゃたまったもんじゃない。
誰でもいいから殺したかった、という犯人の少年。 おのれの身勝手な理屈で殺される方の人にも、 家族があり、人生があり、想いがあるのだということを…
想像することのできない人間が、世の中にはいるのだ。
小中学校通じていじめにあい、「本気になって反論するので、ますます周囲から浮いていった」(産経新聞)という少年。クラスで1、2の成績ではあったものの、父親によると「東大に行きたい」「京大医学部に行きたい」と話し、学力的に難しいと学校側に諭される場面もあったという。 それって…たぶん、捜査か審判(裁判)の過程で…また、例の障害名が持ち出されるんじゃないだろうか。それでまた、「こいつら危険だ」「それは誤解だ」の応酬が繰り返されるんだろう。 被害者の方の無念。 きちんとケアされることなく暴走してしまった少年の心。 この事件、二重にやりきれない。
という記事を書いたのが3/28。 でも予断を持った記事の公開はためらわれて、下書きのままにしてあったのだが…。
<岡山突き落とし>少年、アスペルガー症候群と診断(毎日新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080424-00000002-mai-soci 同じことを報じていても、読売新聞の方はアスペルガーという診断名を出さず、「発達障害」という記述にとどめています。 このあたり、新聞社の姿勢というか、作為を感じます。
先日、光市母子殺害事件の判決も出ましたが、世間は「殺せ!」「隔離しろ!」とただヒステリックに叫ぶだけでなく、少年の生育歴でどこに過ちがあったのか、どうすればこの不条理な事件を防げたのかを冷静に考えてほしいと思います。
アスペ・エルデの会が、長崎市男児殺害事件の際に行なった提言を、ここにご紹介させていただきたいと思います。 長崎市における少年の殺人事件に関する報道に対する緊急提言 http://www.as-japan.jp/j/file/message/nagasaki.html
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