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「累犯障害者」 |
書評を読んだだけで、この本自体は読んでいないのですが…。 怖くて、読めそうにありません…。
凶悪な少年犯罪が起こるたび、発達障害と関連付けられて報道されることが増え、親たちはそのたびに憤ったり不安になったり。 我が子が犯罪の被害者になるのはせつないけれど、加害者になるのはもっとせつない。 息子の穏やかな気質を信じているけれど、ニュースを見るたびに気がつくと「子供を犯罪者にしないためにどうすればいいか」と考えている。
法務省の「矯正統計年報」に記載されているという冷厳な数字。 2004年度の新受刑者のうち、実に22%がIQ69以下の知的障害者だという。 家庭の支えを失い、福祉の援助もなく、社会から排除され自己弁護の言葉ももたず、たどり着いた“安住の地”が刑務所なのだという。
格差社会に肯定的な人の発言を読んでいると、「切り捨てられた弱者」の生活がどれほど悲惨なものになるかという認識がすっぽり抜け落ちているように感じられて違和感を覚える。いまだに一億総中流時代の幻想を引きずっていて、なんだかんだ言っても「健康で文化的な最低限の生活」は保障されてるんでしょ。とたかをくくっているように思われる。 想像力の欠如。一種のイマジネーション障害かな、彼らも。 そういう人にこそ読んでいただかねばならない本ですね。
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