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日本のハロウィーン事情 |
去年の10月我々が渡米した時期のアメリカは、まさにハロウィーン商戦真っ只中。 スーパーの店頭を埋め尽くすカボチャの山に圧倒され、カラフルなお菓子やかわいらしいグッズの数々にすっかり魅了され、「日本にはない風習だから」とあれこれ買い込んでしまったのは過去の記事のとおり。 で、日本に戻ってみると…意外にも日本でもハロウィーングッズが売られていた。 バレンタインデーのように、商業主義主導ではたして日本に根付くことになるのだろうか。
日本ではカボチャ形のグッズや仮装行列ばかりがクローズアップされているハロウィーン。 Trick or Treat! は子供たちにとっては「晴れ着を着て、お菓子をもらう」というだけの即物的なお祭り騒ぎに過ぎないかもしれないけれど、少なくとも近頃の日本よりはよっぽど地域住民の交流が盛んなアメリカの田舎町では、近隣住民が親睦と結束を深めるイベントという意味合いが強いように思う。 町内の家を一軒一軒回ってお菓子をもらい歩くうちに、「可愛い衣装ね」「最近越してきたの?」なんていう会話もおのずと生まれる。小さい子供のいない家庭でも、毎年来てくれる近所の○○ちゃん、と見守る気持ちが生まれるだろう。 アメリカの住宅街を車で走っていると、眼を図案化した看板をよく見かけた。閑静な住宅街で人通りが少ないように見えるけれど、「犯罪行為に対しては住民の監視の目が光っていますよ」という警告だ。 どんな高性能の監視カメラよりも、住民による相互監視。日本人が戦後拒否してきたもの。 崩壊した地域社会の再生、子供たちを取り巻く環境の整備、という意味合いでハロウィーンが日本にやってくるならば、それは歓迎すべきことだと思う。 でもどちらかというと、日本古来の盂蘭盆会をもっと一生懸命伝承すべきだと思うけれど。
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