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ネガティブ・ケイパビリティ |
(2017・5・28 朝日新聞のコラム「著者に合いたい」より) 作家・精神科医 帚木蓬生さんが「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を紹介されていました。 negative capability capableをリーダース英和辞典で引きましたら 「~する能力がある」とともに「耐える」というニュアンスもある言葉だそうです。
記事中では「すぐには答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」 何かが「できる能力」ではなく、「できない状況を受け止める能力」 と紹介されていました。
例として、アルコール依存症の患者・家族に対して精神科医が出来ることは限られている。 患者本人の自助・自覚を待つ、それに粘り強く寄り添うことなんだと。
医療者としての自分に出来ることはほとんどない、ということの歯がゆさ、悔しさ この言葉を知らなかったら耐えられなかったかもしれない、と。
それを読んで、ああ、これは『ニーバーの祈り』と同じことだ、と思いました。 以前このブログで書いた時には部分的にしかご紹介してなかったようなので http://akihaha.blog17.fc2.com/blog-entry-357.html 改めて。
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ニーバーの祈り
神よ 変えることのできるものについて、 それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。 変えることのできないものについては、 それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。 そして、 変えることのできるものと、変えることのできないものとを、 識別する知恵を与えたまえ。
(大木英夫 訳)
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無力な自分に、打ちひしがれてしまったら、それですべてが終わってしまうから。 踏みとどまること、耐えること、変わらないでいることもまた 立派なひとつの能力なのだということ。
最近は「レジリエンス」という言葉も注目されていますね。
しかし年のせいか、最近長い横文字言葉が覚えられなくなってきました だいたい人間の短期記憶に保持しておけるのは7±2文字だそうですから (郵便番号とか市内電話番号はこの桁数ですね) 5文字以下ならいろんな人に確実に覚えてもらえるってことですね
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